金属アレルギーとは、金属に含まれる成分が体内に入ることで免疫反応が起こり、皮膚や口腔内などに炎症やかゆみなどの症状が現れる状態です。金属アレルギーは、日本人の10人に1人が発症していると言われていますが歯科治療では、むし歯や欠けを修復するために金属製の詰め物や被せ物、入れ歯などによる治療を行う場合があります。しかし、これらの金属が金属アレルギーの原因となり、口腔内や全身に不快な症状を引き起こすことがあります。

■金属アレルギーの原因となる金属

歯科治療で使用される金属にはさまざまな種類がありますが、その中でも特に金属アレルギーを引き起こしやすいものは水銀やニッケルクロム、パラジウムなどです。

これらの金属は、保険適用される詰め物や被せ物、入れ歯などによく使われています。特にパラジウムは、金銀パラジウム合金という合金で強度もあるため、奥歯で力のかかる部分に銀歯として使用されています。

◎金属アレルギーを起こしにくい金属

金やチタンなどこれらの金属は、溶け出しやすさや免疫反応を起こしやすさが低いため、比較的安全と言えます。しかし、これらの金属も100%安全というわけではありません。個人差や体調などによっては、金属アレルギーを発症する可能性があります。

■金属アレルギーの方への歯科治療

金属アレルギーの方への歯科治療では、原則として金属を使用しないメタルフリー治療をおすすめしています。メタルフリー治療とは、詰め物や被せ物、入れ歯などに金属を一切使わない治療法です。代わりに、レジンやセラミックなどの非金属材料を使用します。

メタルフリー治療は、自費診療となることが多いです。しかしメタルフリー治療はからだに優しく良い材料を使用している治療であることからも総合的にみてもコストパフォーマンスも良い治療といえます。

◎詰め物

むし歯や欠けた部分を埋めるための治療はメタルフリーでは、レジンやセラミックなどが使われます。

◎被せ物

メタルフリーでは、オールセラミックやジルコニアやなどが使われます。歯の色も自然で硬さも天然の歯に近く持ちも良いので人気です。

◎インプラント

インプラント体にはアレルギーを起こしにくい金属、チタンを使用することが一般的です。チタンは、ペースメーカーや人工関節などにも用いられる、身体に親和性の高い素材のため、金属アレルギーの方でも、基本的には治療を受けても問題ありません。ただし、金属アレルギーを起こす可能性はゼロではありません。

最近はメタルフリーでは、ジルコニアインプラントが使われることもあります。

◎メタルフリー治療のメリット

・金属アレルギーを防ぐことができる

・体調不良を改善することができる

・審美性が良い治療を受けられる

・むし歯の再発を防ぐことができる

・素材によっては強度が高く長持ちする

◎メタルフリー治療のデメリット

・素材によっては保険適用外となる

・症例によっては適さない場合がある

【金属アレルギーの方もご相談ください】

金属アレルギーの方の歯科治療では、金属を使用しないメタルフリー治療がおすすめです。メタルフリー治療には、レジンやセラミックなどの非金属材料を使用する方法があります。当院では金属アレルギーの方にも安心して受けていただける治療を行っております。お気軽にご相談ください。