院内技工室とは、歯科医院内で歯科技工士が補綴物（入れ歯や被せ物など）を作る場所です。一般的な歯科医院では院内に技工室を作ることは少なく、技工物は外部の歯科技工所に依頼することが多いです。しかし、院内技工室にはさまざまなメリットがあります。

■通院回数が少なく、かかる時間が短い

院内技工室があると、技工物の製作日数や通院期間を短縮することができます。外部の歯科技工所に依頼する場合は、技工物が完成するまでに時間がかかります。また、技工物のやり取りにも日数がかかります。院内技工室があることで、そのステップをカットし、出来上がった補綴物をすぐに患者様にセットすることができるため、通院期間の短縮が可能なのです。

特に当院では、セレックという3D技術を使っています。セレックは、歯の型取りや製作をデジタル化することで、最短1日で補綴物を装着できる画期的なシステムです。歯の型取りは、口腔内カメラで撮影するだけ（現在は自費のみ、６月以降は保険適用でも可（但しCADインレー形成のみCADCAM冠従来通り模型での撮影）で済みます。製作は、コンピューターでデザインしたデータをもとに、専用のマシンで削り出します。そのため、精度や適合性が高く、仕上がりも自然です。

お仕事がお忙しくなかなか時間が作れない方、遠方から通院される方など、来院できる日数が少ない方も、院内技工士が在籍していることで、最短で1日、もしくは短期間での治療終了が可能となります。

■仕上がりがきれい

色味にグラデーションがかっていたり、形が角ばっていたり、人に個性があるように歯にも個性があります。通常、院内技工士がいなければ、歯科医師が見て、それを言葉や写真で技工士に伝えます。当院では患者様の歯を歯科技工士が直接拝見し、ご意見を伺いながら丁寧に作ります。ここで技工物の出来に差が生まれます。実際に自らお話を伺った情報をもとに、歯科技工士は患者様の歯に合わせた色や形を再現します。

■高い品質、トラブルにも即時対応

院内技工室があると、ほとんどの技工物を自院で製作するため技工物の品質や安全性を高めることができます。技術が求められる特殊な技工、繊細な色合いやお口の機能に調和した形を再現する審美治療なども、歯科技工士が直接お口の中を拝見することで、患者様の顔や口腔内、噛み合わせとも合致するよう製作が可能です。

また製作過程や、装着後も技工物にトラブルがあった際、通常は修復のために技工所に送るなど時間がかかります。院内技工室があることでそんなトラブルにも即日対応できるパターンが多く、治療後のメンテナンスの質まで高めることができます。

【歯科医師と歯科技工士が連携して、より良い歯科治療を提供します】

今回は院内技工室のメリットについてご紹介しました。院内技工室があることで、患者様にとっても歯科医師にとっても、早く、きれいで、高い品質の歯科技工物を作ることができます。

当院では、院内技工室を完備し、患者様のお口の健康と美しさをサポートしています。むし歯の治療や銀歯をセラミックに変えたいなど、お考えの方はお気軽にご相談ください。