歯並びや噛み合わせに悩む方々にとって、適切な時期に適切な矯正治療を受けることはとても重要です。では、適切な矯正治療とはいつなのでしょうか。今回は成人矯正の適齢期や小児矯正との違いについて詳しく見ていきましょう。

■成人矯正とは

成人矯正とは、永久歯への生え変わりが終了し、顎の成長期を過ぎた大人が受ける歯列矯正治療のことを指します。成人矯正は、美しい歯並びだけでなく、噛み合わせなどの咀嚼機能の改善や口腔衛生の向上など、総合的な口腔健康の維持・向上を目的としています。

■成人矯正の適齢期

成人矯正に「特定の年齢制限」はありません。歯や顎の状態、ライフスタイル、健康状態などによって適切な時期は異なります。一般的に、20歳以降は顎の成長がほぼ完了していることが多いため、矯正治療の効果が安定しやすいとされています。しかし、30代、40代、さらには50代以上の方でも、適切な治療計画を立てることで効果的な矯正が可能です。

■小児矯正との違い

小児矯正は、主に成長期のお子様やティーンエイジャーを対象とした矯正治療です。成長期には骨の成長が活発であり、顎の形状や歯の位置を効果的に修正することができます。一方、成人矯正では骨の成長は終了しているため、歯を移動させる力が必要となり、治療期間や方法が異なることが多いです。また、ライフスタイルを考慮する必要があり、仕事や家庭の都合も考慮しながら治療を進める必要があります。

■顎の成長と個人差

顎の成長には個人差が大きく関係します。遺伝的要素や生活習慣、健康状態などにより、成長の時期や程度は異なります。そのため、矯正治療を始めるタイミングも人それぞれです。成人矯正を検討する際は、まず精密検査を行い歯科医師による診断を受け、自分の顎や歯の状態に適切な治療計画を立てることが重要です。

■永久歯の生え変わり時期

永久歯の生え変わりは、個人差が大きいですが一般的に6歳頃から始まり、14歳頃までにほぼ完了します。この時期に小児矯正を行うことで、歯並びや噛み合わせの問題を早期に改善し、将来的なトラブルを予防することが可能です。一方、成人矯正では既に永久歯が全て生えているため、矯正のアプローチが異なります。

■成人矯正のメリットとデメリット

◎メリット

• 美しい歯並びと整った咬み合わせの実現
  

  歯並びが整うことで、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせの改善により咀嚼機能も向上します。

• 口腔衛生の向上によるむし歯や歯周病の予防
  

  歯並びが整うことでブラッシングがしやすくなり、口腔衛生が向上します。

• 自信の向上や心理的な効果
  

  見た目が良くなることで自信がつき、心理的な満足感が得られます。

◎デメリット

• 治療期間が長くなる場合がある
  

  成人の場合、成長期の子どもに比べると骨の移動が難しいため、治療期間が長くなることがあります。

• 装置による不快感や痛み
  

  ブラケットやワイヤーなどの装置が口腔内にあるため、不快感や、痛みを感じることがあります。

• コストが高くなることが多い
  

  矯正治療には高い費用がかかるため、経済的な負担が増えることがあります。

【成人矯正も可能ですので、ぜひご相談ください】

成人矯正は、年齢に関係なく美しい歯並びと健康な口腔環境を手に入れるためにおすすめの治療です。小児矯正とは異なるアプローチが必要ですが、適切な治療計画と歯科医師のサポートにより、効果的な矯正が可能です。歯並びや噛み合わせに悩んでいる方は、ぜひ一度ご相談ください。