合わない入れ歯の影響とは?肩こりや顎の違和感・受診の目安を解説|関市の歯医者|中島歯科医院

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合わない入れ歯の影響とは?肩こりや顎の違和感・受診の目安を解説

合わない入れ歯の影響とは?肩こりや顎の違和感・受診の目安を解説

入れ歯のずれ、身体からのサインかもしれません


硬いものが噛みづらい、肩こりや顎の違和感が続く——その背景に、合わなくなった入れ歯が関わっている場合があります。この記事では、入れ歯のずれがお口や全身に及ぼしうる影響、合わなくなる要因、そして歯科医院へ相談する目安と費用・通院の見通しを整理しました。


この記事の要点まとめ


  • 合わない入れ歯は歯ぐきの傷や肩こり、顎の違和感など全身に関わることがあります
  • 顎の骨や歯ぐきの変化、人工歯のすり減りがずれの主な要因として考えられます
  • 痛みや外れが続く場合は、調整・修理・新調を含め歯科医院への相談をご検討ください

合わない入れ歯が引き起こすお口と全身への影響


入れ歯のずれは、「使いにくい」だけの問題にとどまらないことがあります。お口の中の傷から全身の筋肉バランスまで、影響が思いのほか広い範囲に及ぶ場合もあるためです。


歯ぐきの傷や咀嚼障害などのお口周りのトラブル


入れ歯の縁が一部分に強く当たると、歯ぐきに傷や炎症、口内炎が生じやすくなると考えられています。痛みをかばって片側だけで噛む癖がつけば、残っているご自身の歯へ負担が偏っていくことも。


さらに、噛み砕く力が落ちた状態が続くと、食べ物が大きいまま飲み込まれ、胃腸への負担につながる可能性も指摘されています。やわらかい食品ばかりを選ぶようになり、栄養バランスが偏りやすくなる点にも注意が必要です。口腔機能の低下は全身の健康と関連するとされており、「痛いから食べない」を続けないことが大切になります1


噛み合わせのズレから生じる肩こりや顎の違和感


顎の関節は、首や肩の筋肉と連動して働いています。入れ歯の高さや位置が合わないまま噛み続けると、左右のバランスを補おうとして顎周りの筋肉が緊張しやすい状態に。その緊張が側頭部や首、肩へ広がり、慢性的な肩こりや頭痛、顎関節の違和感として自覚されるケースもあります3


マッサージを受けても肩こりが戻ってしまう。そんな方は、噛み合わせという視点から見直してみる価値があるかもしれません。


咀嚼刺激の減少に伴う認知機能への影響と口元のたるみ


噛むという動作は、脳への刺激や血流にも関わると考えられています。しっかり噛める状態を保つことは、認知機能の維持を含めた健やかな生活を支える要素の一つとして注目されています2


また、入れ歯がすり減って噛み合わせの高さが低くなると、口元の距離が詰まってシワが目立ったり、口角が下がった印象になったりすることも。ご家族との団らんの中で気になる変化があれば、一度点検を受けてみてください。


なぜ合わなくなる?入れ歯のズレが生じる主な要因

なぜ合わなくなる?入れ歯のズレが生じる主な要因

作った当初はぴったりだったのに、数年で合わなくなってきた。決して珍しい話ではありません。お口の側と入れ歯の側、その両方に変化が起きるためです。


顎の骨や歯ぐきの形状変化による適合性の低下


歯を失った部分の顎の骨は、時間とともに少しずつ吸収され、痩せていく傾向があります。歯ぐきの厚みや形も変わるため、入れ歯の内側との間に隙間が生まれ、ずれや浮き上がりにつながっていきます。お口の形は生きている限り変わり続ける——そう考えると、定期的な点検の意味が見えてくるのではないでしょうか1


加えて、加齢や服薬の影響で唾液が減ると、入れ歯の吸着そのものが弱まる場合もあります。


人工歯の摩耗や素材自体の経年劣化


入れ歯の人工歯は、毎日の食事で少しずつすり減っていきます。すり減りが進めば噛み合わせの高さが下がり、顎の位置も変化しやすくなります。土台のレジン(樹脂)部分にしても、長年の使用や洗浄時の熱でわずかに変形したり、目に見えない細かなひびが入ったりすることがあります。


こうした経年劣化は自覚しにくいもの。痛みが出る前に確認しておくと、その後の対応もスムーズになりやすいでしょう。


【よくある誤解】入れ歯安定剤を使い続けると顎の骨が痩せる恐れ


市販の入れ歯安定剤は、一時的な応急手段としては役立ちます。ただし、合っていない入れ歯を安定剤で固定したまま長く使い続けると、特定の部位にだけ強い圧力がかかり続け、顎の骨の吸収が進みやすくなると考えられています。


将来さらに合いにくくなる可能性もあるため、安定剤の常用は「調整までのつなぎ」と考え、早めに歯科医院で相談することをおすすめします。ご自身でヤスリなどを用いて形を変える対応も、破損や粘膜の傷につながるため避けてください3


我慢せず相談を!歯科医院を受診すべき判断基準と対処の流れ


「このくらいで受診してよいのだろうか」と迷う方は少なくありません。判断の目安を知っておくだけで、相談へのハードルはぐっと下がります。


調整・修理で対応できるケースと新調を検討すべき症状


特定の一点だけが当たって痛む、外れる頻度がやや増えた。この段階であれば、当たっている部分をわずかに整える処置や、内側に樹脂を足す裏打ち(リライン)で対応できるケースもあります。


一方、入れ歯が割れている、金具が変形・破損している、噛み合わせの高さが大きく下がっている、歯ぐきとの隙間が全体的に広がっている——こうした場合は、新調を含めた検討が必要になることがあります。痛み・外れ・話しにくさのいずれかが2週間以上続くなら、受診を検討する目安とお考えください3


調整や新調にかかる通院回数と保険診療・自費診療の費用目安


部分的な調整なら1〜2回、裏打ちを行う場合は2〜3回程度が一つの目安。新しく製作する場合は、型取り・噛み合わせの記録・試適・装着・調整と進み、おおむね4〜6回、期間にして1〜2ヶ月程度が一般的とされています。お口の状態によって前後する点はご了承ください。


費用については、保険診療であれば自己負担割合に応じた範囲で対応でき、負担を抑えやすい傾向があります。自費診療では素材や設計の選択肢が広がり、薄さや装着感、耐久性の面で異なるアプローチを検討できる場合もあります。長く使う道具だからこそ、日々の食事や口腔ケアのしやすさという視点も含めてご検討いただけると幸いです。金額は設計により幅がありますので、事前に見積もりの説明を受けたうえでご判断ください。当院では初診時に問診票へのご記入をお願いしております。ご予約の10分前を目安にお越しいただき、保険証またはマイナ保険証をご持参ください。


歯科医院で違和感をスムーズに伝えるためのポイント


受診の際は、次の点をメモしておくと診察の助けになります。


  • 場所:どのあたりの歯ぐきが痛むか(鏡で確認できれば指差しで)
  • タイミング:噛んだ時か、装着した瞬間か、しゃべる時か
  • 食品名:たくあん、硬い肉類など、噛みにくい具体的な食べ物
  • 期間:いつ頃から変化を感じ始めたか
  • 全身症状:肩こり、頭痛、顎の音や違和感の有無

当院ではマイクロ顕微鏡や歯科用CTなどの設備を活用し、お口の状態を確認したうえでご説明する体制を整えています。何度も通うのが負担に感じられる方は、その旨も遠慮なくお伝えください。通院間隔や進め方は、ご相談しながら決めていきます。


よくある質問


Q1. 入れ歯が合わないとどんな症状が出ますか?


A. 歯ぐきの痛みや口内炎、食事中に外れる、発音がしにくい、といった症状が代表的です。ほかにも、味や温度を感じにくい、装着時に吐き気(嘔吐反射)が出る、顎の違和感や肩こりが続くといった訴えも見られます。複数当てはまるようなら、一度ご相談ください。


Q2. 部分入れ歯が合わないとどうなりますか?


A. 部分入れ歯は、金具(クラスプ)を残っているご自身の歯にかけて支えています。適合が良くないまま使い続けると、支えている歯に過剰な力がかかって揺れやすくなったり、周囲に汚れが溜まってむし歯や歯周病のリスクが高まったりする場合があります。早めの点検をおすすめします。


Q3. 作った入れ歯が合わない場合はどうすればよいですか?


A. まずは製作した歯科医院へご連絡ください。新しい入れ歯は、装着後しばらく調整を重ねるのが一般的で、数回の来院で違和感が落ち着いていくケースもあります。ご自身で形を変えたり、安定剤だけで対応し続けたりせず、歯科医師にご相談ください。


Q4. 入れ歯の「6ヶ月ルール」とは何ですか?


A. 保険診療では、同じ部位の入れ歯を作り直す際、前回の製作から原則6ヶ月以上経過していることが必要とされる取り扱いがあります。ただし破損など、状況によって例外が認められる場合もありますので、詳しくは受診時にご確認ください。


Q5. 入れ歯を外して食事をしてもよいですか?


A. 一時的にはやむを得ない場面もありますが、常用は控えたいところです。外したままだと歯ぐきに直接強い力がかかり、顎の骨の吸収が進みやすくなるほか、噛み合わせのバランスも崩れやすくなると考えられています。外さないと食べにくい状態であれば、調整のご相談を。


参考文献


1. 厚生労働省「健康づくりサポートネット(口腔・歯の健康)」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/teeth

2. 厚生労働省「健康づくりサポートネット(疾病・健康に関する情報)」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/

3. 公益社団法人 日本歯科医師会 https://www.jda.or.jp/


中島雄一郎

歯科医師


中島歯科医院

院長

中島雄一郎

▶ 監修者プロフィール

経歴
1993年
大阪歯科大学 卒業
大阪歯科大学矯正科 臨床研修医
1994年~1997年
土居歯科医院 勤務
1997年
中島歯科医院 院長就任
資格・所属学会
【資格・所属学会】
日本歯科医師会 会員
岐阜県歯科医師会 会員
関歯科医師会 会員
日本矯正歯科学会 会員
近畿・東海矯正歯科学会 会員
【校医】
瀬尻小学校 校医
あかつき幼稚園 園医
桐ヶ丘幼稚園 園医